今日の勉強会は新建築10月号から
夢の病院は「家」
家と治療の両立ををめざして
手塚貴晴+手塚由比 (建築家)
二人が設計したチャイルドケモハウスは、小児がんと闘う子供たちと
家族にかかる負担を少しでも軽くするために考えられた施設です。
小児科医院を囲むように集合住宅が配置されており、小児がんの子供たちが
家のような環境で家族と共に暮らしながら安心して治療を受けることができます。
7年前、小児がん病棟を見学した時最初のアイデアが浮かび、
それから議論を重ね一つの建築が生みだされました。
病院ならではの厳しい衛生基準や緊急体制を守りつつ、
小児がんの子供たちと親、きょうだいが一緒にいられる心地よい空間が、
病院としての機能を妨げることなく実現されています。
建築家の役割として、心地よい空間をつくることの他に、
建築を通して社会に穴を穿つ役割があるように思います。
現行の当たり前の考え方に、実は議論の余地があるということを
示す役割です。
今回の建築はまさに、社会に疑問を投げかけるものです。
子供のそばにいたい、手料理を食べさせてやりたい、家族といっしょに
いたいという当たり前の願いが、小児がんの子供たちと家族には
どうしてかなわないのか、という問いかけがあります。
また、病院のまわりを家で囲むといったアイデアレベルの話から
それを7年間温めつづけて、計画、構造、設備、コストなどの
条件をクリアして実際の建築まで至った、その執念と技量のすごさが、
この建築の図面の線の一本一本から伝わってくるように感じます。
藤井
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