今日の勉強会は
「室内」のバックナンバーから
建築家が設計した家を改装して
建築家の長尾亜子さんはある家のリフォームを依頼されます。
それは女性建築家のパイオニアである林雅子さんが設計した
「ギャラリーのある家」でした。
前の持ち主が手放し、長く空家となっていたその家を
リフォームすることになったのです。
建築家の建てる家は基本的に施主にぴったりのオーダーメイドの
ものです。よくもわるくもそこが個性になっているのですが、
、他の人が入ると違和感があったりします。
そこで長尾さんはもともと建築が持つ強さを生かしながら、前の家族の
空気を除いて新しい空気を入れる「空気の改装」をめざしました。
ここでいう「空気」といいうのは何となく感じる雰囲気のようなもので、
これをコントロールしてリフォームすることで、いろんな変更を加えながらも
多くの人に「何もやっていない」と言わせることに成功しています。
以前、鞆の「桝屋」の庭の再生をしている橋本善次郎さんの取り組みに
ついて書きましたが、再生しながらもとあった空気を大切にするという
点で共通しています。
そして「私」を消しながらも、「私の建築(庭)の空気」は残っているところが
すごいところだと思います。
復旧に徹したり、逆にまるごと一から作り直したりせず、もとあった空気を
いかしつつ自分の空気も加えて新しい空間をつくるには、
もとからあった空気を感じ取れる感性と、そこに自分の空気を加えた時の
状態を想像できる高度な技量が必要だと思います。
私たちの仕事で言うと、すでにお住まいのお家の庭の改修をするとき、
いかに空気を大切にしながら庭をつくれるかが重要だと話しました。
デザイン上なくてもいい樹木でも、実は施主さんの思い入れがあったりするなど、
部分部分にそれぞれ意味があるのだろうと思います。
だからといって、どこにも触れない、何もできないではなく、全体の空気を
読みながら新しさを加えていくことで、庭をより良くすることができると思います。
藤井
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